新しい人間関係を築く時に大切なこと

生活面

中学入学時の友人関係は、新しい環境でのスタートとなります。
友人関係が良好であれば学校生活も充実しやすく、逆に悪ければストレスや不安を感じることもあります。

「青春って、すごく密なので」――。 2022年、第104回全国高等学校野球選手権大会において、東北勢として初めての優勝を果たした仙台市の仙台育英高校。 その優勝インタビューで須江航監督が発したこの一言は、コロナ禍の思い通りにならない、やりきれない日々の中で、前を向こうともがいてきた子どもたちや教員の心に強く響いたものでした。

私も非常に共感し、心に響いた言葉でした。

青春には様々な密があります。
今回は「思春期、青年期の密な人間関係」について紹介していきたいと思います。

はじめに

幼児期、児童期の人間関係について

「一年生になったら ー いちねんせいに なったら ともだち100人 できるかな〜♪」
小さい頃に一度は耳にしたことがある曲でしょう。
幼児期、児童期は「皆とそれなりに仲良くつきあう」ためのコミュニケーションスキルを習得する時期です。この時期はまだ「自分の器の形」が定まっていませんから、「誰とでもともだちになる」という姿勢を保つことが比較的可能なのです。

思春期の人間関係の特徴

いずれ思春期と言われる時期を迎えます。
思春期の人間関係の特徴には、「密着的であると同時に傷つけあうきびしさ」がでてきます。
刀で斬り合うような「きつさ」があります。思い当たる思い出はありませんか。

ー密着的である理由ー
自立思考がでてくるので、少しずつ大人から離れようとする。
しかし一方で自立にともなう不安感がある。
その不安感を補償する存在が友達
友人には親に代わる新しい支えとしての意味がある。

思春期、青年期の人間関係について

この時期は「自分の器の形」が明確になってきます。
それゆえに「自分と合う人を選ぶ」力を習得する時期になります。
つまり、思春期になると自分の輪郭や自分の器(性格や価値観)ができあがってくるので、「自分と合う人、合わない人」が出てくるのです。これは悪いことでしょうか。自分の器と同じ形をした人とは合うし、違う形をした人とは合いません。これは人としてごく自然なことです。

「ともだち100人できるかな〜♪」つまり「みんな仲良く」はもう無理です。
「人を嫌うな」といって「嫌い」という気持ちを抑え込もうとすると、歪んだ形で表面に現れてます。
「みんなと仲良くすることができない。」そう思う自分は良くないと思っていませんか。
「だれとでも仲良くしなさい!」って自分の子に言っている方はいませんか。

「みんな仲良く」はもう無理?! 

人間だから「好き嫌いがあるのは仕方ないね」
「嫌い」という気持ちがあることを認めましょう。
認めること、認めてもらうことによって「嫌いという気持ちはもっていてもいいんだ」という安心感が生まれます。この安心感で嫌いという気持ちを抱えることができるようになり、表面に現れずに済むようになってきます。

新しい人間関係を築く時に大切なことは

「合わない人」や「嫌いな人」がいることを認めたうえで、次のことを大切にしてほしいと思います。

  • 「嫌い」だからといって、いじめる必要はない。
  • 「嫌い」という本心をむき出しにして、垂れ流さない力を養う。
  • 係活動など公的活動で嫌いな人と一緒になる場合がある。
    重要なことは「嫌い」という感情を一時棚上げして協力すべきときは協力する力です。
  • 私的感情(本心)を棚上げして嫌いな人と握手をする力です。
    大人になるとこの力が求められます。


さいごに

中高時代は、人間関係を築くことが非常に重要な時期です。
この時期に良好な人間関係を築けることは、将来の人生に大きな影響を与えることがあります。

良い人間関係を築くためには、相手を尊重し、コミュニケーションを取ることが大切です。
自分から率先して話しかけたり、積極的に関わっていくことが重要です。
ただし、無理をしてまで人間関係を作る必要はありません。

一生の友だちができることは、本当に素晴らしいことです。
友人たちとの時間を大切にし、共に人生を楽しく、充実したものになることを願っています。

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